8年前に追いかけ回してたバンドが限定復活したからライブ行ってきたよ
「DELUHI」
君は知っているか。
2008年彗星の如く現れ、2011年に解散したヴィジュアル系バンドである。
とりあえず1曲聴いて。
活動終盤は上記のように割と爽やかスタイリッシュなヴィジュアルイメージになっておったが、初期はリアルファイナルファンタジーなゴリゴリのヴィジュアル系であった。ググってくれ。
しかし音楽的には、めっちゃメタル。ピロピロメタルである。それでいて泣かせに来るメロディーのギターソロ。
攻めた重低音に乗せるは清々しいクリーンボイス、そしてギャップ甚だしいデスボイス。
とにかく私のツボをつきまくりのバンドであった。
2010年は滅茶苦茶ライブに行って、めっちゃ頭を振っていた。ハヨネコはバンギャだったのだ。
そしたら突然解散してしまった。
渋谷C.C.Lemonホールでの解散ライブも行った。
ギターのLedaやんはめっちゃ泣いていた。
みんな泣いた。
ハヨネコ、学生時代のことである。
それから8年
私は、一見ではバンギャ味が全く感じられないしがないサラリーマンになっていた。
めっちゃ働いていた。職場で日々オッサンに脳内で頭突きしていた。
そんな時にとあるニュースが稲妻の如く飛び込んできた。
「DELUHI 1日限定復活」
な〜に〜!
会場は、マイナビブリッツ赤坂。
オールスタンディングのライブに行かなくなって早5年ぐらいだろうか。
シーシーレモンも大概だったというのに、ネーミングライツは更なる暴威を振るっていた。
DELUHIのメンバーが各々何やっているかはTwitterぐらいで把握していたが、音楽に触れることはほぼなくなっていた。
強いて言えばLeda氏がギター参加してたBABYMETALを一時期聴いていたぐらいだろうか…Leda先生はメジャーフィールドでも活躍しているスーパーギタリストになってらっしゃいます。
インターバル開きまくりで申し訳ないが、これは行くしかない。
なんの迷いもなくチケットを取った。もちろんスタンディング。
うつもやって体力が滅茶苦茶落ちている三十路の身体で、あの激しいライブについていけるだろうか。
不安は天に届いた。
ライブ数日前の会社の昼休み、ローソンでチケットを発券。
整理番号
Bの、ひゃk
はいオワター\(^o^)/
B Bという時点で前に出られる可能性を見限った。
4月からの新職場はまぁまぁ忙しいので、半休参戦はやめて定時まで仕事して行って、後ろで大人しくしていることにした。
嗚呼 この整番に一喜一憂することすら懐かしいよ
懐かしい なつかしい
プロローグだけでクソ長くなりましたが、以下、労働という呪詛により封印が施されていたアラサーのバンギャルハートが10年ぶりに覚醒した話です。
CCレモンホールから数えるとすれば正確には8年ぐらいですが。前のブログで10年とか書いたな、あれは嘘だ。(普通にまちがえた)
そしてハヨネコのバンギャ感覚は2012年ぐらいで止まっているので、今の常識とはズレているかもしれない。あと前述の通り、DELUHIメンバーの現在の活動はそこまでガッツリ追っているわけではないので、色々ご勘弁を。。
さて、ライブ当日4月12日。
ハヨネコは昼間はセミカジュアルOLスタイルを装っていたが、いつもは持っていない怪しいナップザックを抱えて出社。そう、戦闘服である。
赤坂見附のトイレで着替えた。
化粧はいつも通りである。靴はニューバランスのスニーカー。
此奴がバンギャだということを仄めかすのは、ヒステリックグラマーのTシャツと、
VANDALISMツアーのマフラータオルだけである。
バンギャのマフラータオル。それは、迂闊に実家の洗濯機に突っ込むと、トイレに設置される確率が90%のタオルである。
トイレから救出して、クローゼットにしまい込んでいたこのタオル。ライブに持って行く日が来ようとはな…。しかもDELUHIで。
会場入りしたのは18時20分であった。
遅い。開演18時30分。もはやライブハウス入口には客は全くいなかった。
しかもロッカーの場所が分からなくて外でキョドッてタイムロス。通称赤鰤のロッカーは入場しないと行き着けないようです。
ドリンク代の500円玉を用意するのは忘れたが(入口に人いなくてよかった)、100円玉はしっかり用意していた。
荷物をロッカーにしまい、いざ会場内へGO。
入口から全然奥に進めねー\(^o^)/
忘れてた。
スタンディングフロアの後ろは、もみくちゃにはならんが、決して人口密度が低いわけでは無いことを。
更に予想外の自体がハヨネコを襲う。
男、めっちゃ多い。
ヴィジュアル系バンドのライブは女性比率8割越えが普通である。
私が2010年通っていた当時も、男性は比較的多めではあったものの、女子が大半であった。
それが、男。めっちゃおるやん。入口付近に滞っているのは半分ぐらい男性やった。
ハヨさんは日本人女性平均ぐらいの身長である。分かるかね、男多いと前が見えないんだよ…!
しかも「男」自体も、ハヨネコ感覚からは異質であった。
私が真面目にバンギャ活動していた頃のライブにいた男性は、「あ、ビジュアル系お好きなんですね!」という見た目か、無難にTシャツジーパンでキメているのがordinaryであった。
それが、ハヨネコゾーンには、
革ジャン…?
ダウンジャケット…?!
そして女子についても、なんか暑そうな長袖や、荷物持ち込み人類が散見されておる。。
2階席じゃねーぞ…私のバンギャ感覚で言えば死にに来たのか?である。
これが2019年、平成も終わろうとしている後ろのユルさであった。時代は変わったのかもしれない。
しかしこのような男性がこれだけ増えたというのは、喜ばしい。
男グループに囲まれてしまった私は待ち時間には彼らの会話を聞かされることになったのだが、どうやら解散後にDELUHIを知って、今回のライブに来たようである。
しかも普段はV系ばっか聴いているいわゆる「ギャ男」でも無いらしい。
うれしくないバンギャもいそうなものだが、ヴィジュアル系の枠外でもDELUHIの音楽が高く評価されているということは、純粋に音楽が刺さって追い始めたファンとしては大変誇らしい。
そうしているうちに、開演時間の大した押しもなく、ライブはスタート。
内容詳細は割愛。
(少なくとも後ろの)ファン層は変わったが、
ライブは、間違いなく、DELUHIだった。
あの頃と同じ、DELUHIだったよ…
8年前と変わらず楽しんだ。
DELUHIは、かの時代はヴィジュアル系にカテゴライズされていた。
メタル色強いとは言え、結構"フリ"があった。
手バン、手扇子、逆ダイ等。
DELUHIギャは、Two Hurtのヘドバン逆ダイ無限ループの予定調和を求めてバンドに通っていたと言っても過言ではない。
せっかくだし、フリ、やりたい。
しかしここで後ろのドンマイな点が発揮された。
周り、棒立ちの人ばっかやーん/(^o^)\
私は一時期洋楽のメタルにもハマっており、ラウドパークのようなフェスに行ってたことがあった。朝から行って最後までいて、終盤の興味ないバンドの時間は床で寝ていた。弱い。
近頃の国内のメタルフェスは、ヴィジュアル系から数バンド呼ばれるのが通例になりつつある。
メタラーからのバンギャ評価は、「なんかヒラヒラ踊っててキモい」というのが大凡のところというのがハヨネコ感触である。(※個人の感想です)
おそらく私の周辺の男性陣もそっちの系統であろう。クッ、バンギャが暴れている前方に踊り出たいが、全く動けねぇ…!
しかしそんな時に、私の顔にぺちぺちと当たるものが。
隣のお姉さんの長髪である。
お姉さんは最初は存在感があまりなかったが、中盤以降はヘドバンポイントでは漏れなく頭を振りまくっていた。そしてぺちぺちである。
お、おねえさん…!
同志発見。
世の中色んな意見がありますが、ライブの原則は「好きなようにノッてください」。
お姉さんのバンギャノリはひよってたハヨネコを救った。ありがてぇ。。
長髪ヘドバンギャと隣接した時は自分も頭振ったほうがいいので、私は遠慮するのをやめた。
さて、DELUHIが当時そのままだったのは、演奏だけではなかった。
MC。
MCのメインはボーカルのJuriが務めるのだが、
おジュリはド天然なんだよ…
マジで…
Aggyの「お前らサイコー」に対して、「お前ら!"お前ら"ってイイネ!そんなこと言ってたね〜」って、、今も現役でV系のボーカルやってんだろアンタ。。
10年近く経ったのに相変わらず。
そして8年前当時は「何でみんなこんなに盛り上がってくれるのか分からなかった」らしい。マジかい。
この人柄が出ているのか、彼のクリーンボイスには天使の歌声かというぐらいの無垢さがある。そして上手い。
この歌声が無かったら彼は生きていけなかったのではないか。心配になる。田舎の実直な青年。
そんなJuriよりもずっと煽り上手なリーダーのLedaやん。彼のJuriのなじりっぷりも変わらずであった。
解散して8年も経ってるのに、この関係性ね…
同窓会のやりとりみたいやん…
めっちゃ売れてるわけでなくとも、各メンバーが10年近くも音楽活動を続けていたからこそ、こうやってまた集まれたんだよね…
まさに「尊い」。
しかもこの再結成ライブ、ただの同窓会では無かった。
LedaがMCで聞いたところによれば、「今回初めてDELUHIのライブに来た人」というのが、相当数いた。
各メンバーの現在の活動から辿ってきたのだろうか。私が推測するに、たぶん動画で見た人が多い気がする。
男以上に目立ったのが外国人。終演後に目撃した「First "VISUAL-KEI" Live!」とはしゃいでた欧米男性が至極印象的だったが、他にもアジアの人とかめっちゃいた。
演者が解散しても曲やPVは残り続けて、ネットの海を漂う時代。その残り香が、まだ人をライブに駆り立てるんだから、音楽ってすごい。
そんなバンドが現役の時に出会うことができて、当時は何度もライブに行って、解散の時にも立ち会って。
解散の時には涙していたLedaが、堂々たるパフォーマンスを魅せた後、「あの時DELUHIは解散してよかった」と言う瞬間にも立ち会えるとは。
DELUHIが解散した時、彼らはまだ20歳前半だった。私もだけど。
私なんか何も考えてないパッパラ学生だったというのに、彼らは人生賭けて超テクいバンドをやっていたのだ。それだけでも尊敬ものである。
それが解散。仕方ないと思いつつ、まだまだ大きくなっていきたかったという気持ちもあって、Ledaは泣いてたのかなと私は推し量る。
その後8年、全員が音楽を続けて、キャリアを重ねてきた。
それを踏まえての、「よかった」。
この言は、「解散したこと」自体がよかったというより、こういった清々しい気持ちでの復活ライブに行き着けたから、彼の音楽人生における種々の選択は間違ってなかった、ってことなんだと思う。
人生どうなるか分からないけど、自分の選択を信じて進めば、きっと素敵な未来が待っている。
そんなことを体現してくれた、単なるリフレインにとどまらない、深いライブだった。単純おバカさんの私が珍しく色々と思考を巡らせた。そういうイベントだった。
こんなバンドに出会えたて幸せだなぁ。
バンギャとして過ごした我が青春に、一片の悔い無し…!
最後はメンバーと一緒に、隣のお姉さんと手つなぎジャンプ。一方的な友情が掌から伝わっていれば嬉しい。
DELUHI最高すぎる。
酒!飲まずにはいられない!!
スマホケースに差し込んでたドリンクチケットをカシスソーダと引き換えて、ノロノロと動く群衆の中で飲みながら、グッズを購入して撤退。
8年前は横浜の最果てに住んでいたので、さっさか帰らないといけなかった。
それが今や都内住み。イエ メチャ チカイ。
しかも金曜日。翌日のことを何も心配する必要はない。カシスソーダでフラついていても大丈夫だ問題ない(弱)
最高すぎるな…
私の人生の選択も何も間違ってはいなかったな… ※参考:過去記事
会場では今更DELUHISM:Xを買った。ここにきて人生初のジールリンク袋である。
歌詞カードに彼らの歴史が詰まっているので、CD全く持ってない人にはオススメ。
復刻タオルもゲット。まだ袋から出さないでおく。
このタオルも、いつしかトイレ担当になっているかもしれない。それもまた仕方ないことだ。
何故ならバンギャのマフラータオルは、トイレ担当にされる確率が90%のタオルだから。
あとCOSTUM CALTUREコラボのパーカーも買ってしまった。よーく見ないとDELUHIだってわからない。普通にめっちゃカッコいいので、外にも余裕で着ていけるで。
生地はTシャツなのであたたかくはありません。めっちゃ萌え袖。でも首は詰まってるからダラリンとは見えないよん。
さて、懸念していた身体的ダメージですが、ヘドバンしまくってもフラつくこともなく、今に至るまで首は無事です。普段から尋常じゃなく首回りが凝ってるからちょうどよかったのでしょう。
しかし帰宅直後、振りまくった右手首に激痛が走った時はゾワっとしたよね。前進してたらしんでたかもね。。
DELUHIメンバー4人にはホントに感謝。素晴らしい音楽を届けてくれて、そして続けてくれてありがとう。これからもひっそり応援してます。