ハヨ旦那転職列伝・肆 〜真・女神転職 デビルセミナー〜
名古屋と東京を無為に往復している状況を奥さんにクソ詰められたハヨ旦那は、「ぼくは転職活動に向けた情報収集をします」と言わされた。
「そんなハヨ旦那くんにおすすめのセミナーがあるのよ。」
妻・ハヨさんは手にしていたアイパッヨの画面をハヨ旦那に向けて見せた。
そこに映っていたのは、キャリアコーチ・ずんずんさんの主催する、セミナーというよりワークショップの案内だった。
題して、「キャリアの自分軸を見つける」。
とりあえずマルチではなかった。
転職に向けた情報収集すると言ったものの何したらいいか全く分からず、ワラにもなんでもすがりたいのが僕ちんの正直なところ。自分軸、ぜひ見つけたい。
ハヨ旦那はハヨさんから勧められ、ずんずんさんのアリのブログを読んで「ちょwおまおれww」と思っていたところでもあった。そんなブログの著者のセミナーなら気楽に参加できそうだ、と思った。
私の好きなアリキリシリーズ
そしてセミナー当日、ハヨ旦那は会場のあるTOKYOの街に繰り出した。
ハヨさんに会いにTOKYOに出る時は街には繰り出さないので、ハヨ旦那は完全におのぼりさんになっていた。
その目には希望と不安が渦巻いていた。
正直、新卒の就職活動の時は、軸なんて一切なかった。
めちゃ会社受けて、50社ぐらい受けて、唯一内定をもらったのが今の会社だった。
あれから10年以上経っている。今のワイは違うというところを見せたい。もっとクレバーに振る舞いたい。
このワークショップで、自分の軸を見つけて、あわよくばイケてる会社に転職する足がかりにしたい。
しかしずんずんさん、どんな人なんだろう。まだマルチセミナーの可能性は残っている。
そして他の参加者。めちゃイキってたりめちゃ意識高い人ばっかりだったらどうしよう。こわいワン
その結果、下車駅を間違えるという失態を犯した。
あばばばばばばばば!TOKYO!狂った街!
あばばばしながらも会場には開始10分前に到着。
ハヨ旦那は神経質なので、開始の30分前には到着しておきたかった。出鼻を挫かれてテンションはだだ下がりだった。
ちなみに妻ハヨネコは15分前に着くつもりで行ってギリギリになるタイプである。
しかしまだ半分くらいしか人はいなかった。
みんなハヨさんタイプだった。
ハヨ旦那はまだ自由に席を選ぶことができた。
ハヨ旦那が選んだテーブルには、ほかに4人いた。
サラリーマン
介護職
若い男
謎の女(仮)
実際、ハヨ旦那は言うほど他人に興味がなかった。
何せ一年前の記憶である。
そして時間になると、ついにずんずんさんが登場。
どんな人か
は、実際ワークショップやコーチングに参加して、ご自身の目で確かめていただきたい。
ここで言えることは、第一声が
「マルチの勧誘はやめてくださいねー☆」
だったということ。
マルチではなかった。
いや、そう見せかけて、この女が元締めかもしれない。ハヨ旦那は気を引き締めた。
しかしいざワークショップがはじまると、
ずん氏の卓越した話術に魅了され契約者にサイン
ということは全くなかった。
ずんさんに何かを教わると言うより、ずんさんに与えられたお題に沿って自己を見つめていくという内容だった。
マルチではなかった。それどころか、勧誘されている暇はワークショップには全くなかった。
(ずんずんさんはとても親しみやすい人でしたbyハヨ旦那)
自己を見つめた結果、ハヨ旦那は感じていた。
おれ、やりたいことねーわ\(^o^)/www
空虚。
軸どころではない。スッカスカである。
あれをしたい、こんな夢がある、将来そんか自分になりたいー
何一つ出てこなかった。
同じテーブルの人の様子を伺う。
サラリーマンは、SEとしてスキルアップをしているが今のままでいいのか不安を感じている。
介護職の人は職場が合わず、次の職場を探したいが、何回か職を変えていてこの結果なので、どういった考え方で進めたらいいか分からない。
若い男、謎の女(仮)は、よく覚えていない。
謎の女(仮)については、女だったかも怪しい。
何せ一年前である。ハヨ旦那は記憶力がアラサーだった。
しかし、全員が共通して、ハヨ旦那と同じく、みんな自分のキャリアに不安を持っていた。
世間の空気に急かされるように、自分探しをしようとしていた。
だが、ハヨ旦那はある点において他の参加者からハブられた。
ハヨ旦那だけが該当しなかった。
ワークショップの課題を進めて行くごとに、
各々「自分軸」らしき何かが見つかったようで、大いに満足した表情に変わっていくではないか。
何故だ…
俺は自分の過去を見つめても、そこから延長線を引いても、新しい線を引こうとしても、
きらめく何かが全く見つかりゃしねぇ。
探そうとすると思考がストップしてしまう。
やりたいことなんて
あるいは
ハヨさんと密着して幸せに暮らしたい
そんな、俗なことしか思いつかなかった。
そんなところでワークショップは終了。
ハヨ旦那は若干のモヤりを抱えて会場を後にする結果となってしまった。
しかし、他の参加者との意見交換できたのは有意義だった。
SEも介護職も、普通にサラリーマンをしているだけでは話すこともない人たちだ。
そんな人たちも、抱えている不安は自分と似たようものだと分かったのは収穫で会った。
そして胸に残ったモヤりが示しているのは、
他人と似たような姿をした不安でも、それを解決する方法は人それぞれだということだった。
このワークショップだけでは転職を推し進める大きな力を得ることはできなかったハヨ旦那。
しかし、人と意見を交わすことの有意義さ、思い知ったぜ!
「転職、か…。久しぶりに、あいつに会いに行くか…」
次回、「オレより強い奴に会いに行く」 Coming Soon...
ワークショップの名前を出したくせに大してアピールできず恐縮ですが、
ずんずんさんのブログはめちゃおもしろいのに心に刺さるので、
ハヨさんみたいなメンヘラ気味の人や、ハヨ旦那のように彷徨える青いキャリア観の人には是非読んでいただきたいデス↓