ハヨ旦那転職列伝・捌 〜エージェントスミス〜
前回
ハヨ旦那は嫁を優しく介抱したのに手足ローリングアタックを食らった。
今回は8回目です。全10回になりそうです。あとちょっとだ。
渋々やけくそで転職活動にまじめに取り組むことにしたハヨ旦那。
いや、いろいろ言い訳して何も前に進めなかったのは、悔しいが確かにハヨさんの言うとおりである。
動かなければ何も変わらないのだ。
そんな俺の原動力は、正直、やる気に裏打ちされた軸なんて何もない。
しかしこれだけは自明だ。
「ハヨさんを守れるよう、ハヨさんと同じ東京に勤め先を移す」
これで十分だ。
やりたいことが何も無いのであれば、無理して今の業界から移る必要も無い。
俺は似たような業界で転職先を探すぞ!ジョジョーーッ!!
ハヨ旦那は、登録していたことがバレて詰められた例の転職エージェントに真剣にお世話になることにした。
ただ漠然と転職してぇ〜と思っている時に転職エージェントに頼るのは危険だが、今のハヨ旦那には「この条件は譲れない」というものが一応できた。今なら大丈夫だろう。
ハヨ旦那の担当エージェントさんは、名をスミスと言った。
スミスはどこか人間味に欠ける男だった。
エージェントに登録して間も無く、ハヨ旦那はとりあえず職務経歴書を書き、とりあえずスミスと面談をした。
この時のスミスは、転職エージェントとは何か、この面談の位置づけとは、転職活動とはどのように進めるものなのかetc...、まるでAIのように畳み掛けてきた。
ハヨ旦那はその流れるようなトークに圧倒されるばかり。この男に自分の職務経歴書はどう評価されるのか。。
「Oh、最初から完璧な職務経歴書を書いてきてくれたハヨ旦那さん。やっとやる気になったんドスね。」
久しぶりに連絡したスミスは、その面接の際の好印象を保っていてくれているようだった。
そう、ハヨ旦那は意外にもこの機械的な男に褒めちぎられた。
何故なら、職務経歴書は、西堀くんに完全攻略マニュアルをもらって書いた。マニュアルにバッチリ型を嵌めて書いたので、スミスの評価は非常に高かったのである。
情報収集をした甲斐があったのだ。ありがとう西堀。
本格的に転職のスタートを切る準備は既に整っていた。あとはやる気の問題だったのだ。
「僕はやりますよ。必ず転職してみせます。なので、東京勤務の求人票をギブミー。」
ハヨ旦那はメラメラと溶岩のように燃えたぎるやる気を見せた。
「All right。ではこちらやこちらやこちらはいかがドスか。」
シュビビン シュビビン シュビビンビン
スミスは求人票をまるでAIのように次から次へと繰り出してきた。そして英語の発音は非常にgoodだった。
「クッ、なんてスピードだ、、目で追うのがやっとだ。しかし僕は負けはしない!この会社だー!この会社を受けます!」
そうしてハヨ旦那はweb画面上の「応募する」ボタンをクリックした。
そうするとエントリーは完了し、求人票の会社へ職務経歴書が送られた。
そう。正直、この応募するしないの辺りは、スミスとディスカッションしてどうのという世界ではあんまりなかった。ハヨ旦那の場合はね。
前回、次のタイトルを何も考えずエージェントスミスにしてしまったので誇張が入りました。深くお詫び申し上げます。
こうしてハヨ旦那の経歴書は、数々の会社の人事のお目通しをいただくところとなった。
しかし面接まではなかなか進まないものである。
ご希望に添えない結果が来ては、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、の勢いで、次の会社にエントリーするハヨ旦那。
…と、聞いてたのですが、なんだかんだ打率3割ぐらいで面接に進めたらしい。
ハヨ旦那は現職に近い業界を選んで会社を受けていたので、経歴書の内容が会社の求める人材にマッチしやすかったということだと思われる。
そして1月、ハヨ旦那は、はじめての転職面接を受けることになる。
最近の初回面接はweb面接が主流らしく、ハヨ旦那はスカイプの調子を必死で整えて面接に備えた。
しかし、ハヨ家のメイン機体である2016年に買ったwindowsの某エ●スース製PCには、どう整えても全然音声が相手に聞き取れる大きさで拾ってもらえなかった。
2020年11月現在、ハヨさんはこのPCでペルソナ4ザ・ゴールデンをやっていますが、画質を落とさないとすぐ凍るわ、ゲーム中突然電源が落ちたりするわで、まぁまぁストレスが溜まっております。ペルソナ4自体はめちゃおもしろい。
なので、ハヨ旦那はハヨさんのMacBookを借りてスカイプ面接することにした。
MacBookは素晴らしい。内蔵マイクだけでめっちゃ声通る。さすがだMac。ありがとうMac。steamのゲーム、もれなくMacに対応させてほしい。
ちなみにハヨ旦那は後日マイクを買ったので、件のwindowsのPCでちゃんと面接できるようになりました。
話がだいぶ脱線したが、一発目の面接は、雰囲気はいいかんじだった。
会話はそれなりに盛り上がったし、初めてにしてはハヨ旦那よくやったよというかんじだった。
面接から数日経ち、スミスから結果の連絡が届いた。
なんと、その結果は…
次回、「面接はコロナ・ショック・サスペンス」 Coming soon...