アイハブ不整脈
突然ですがわたくし、齢30そこそこにして、さいきん不整脈持ちになりました。
タイトルはアイラブ不整脈ではありません。I haveです。
不整脈のことは全然好きじゃないです。脈が乱れるたびに少々気持ちも乱れます。
や、そういう意味では、ドキドキするし、恋に似てるかもしれませんね。
ちがいますよー全然ちがいますよーー
以下、この年頃にしては比較的めずらしい経験と思われる、不整脈との遭遇、およびその正体が明らかになるまでの話です。
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2016年12月のとある日、
いつものようにお風呂に入っていた時のこと。
突如、心臓がドッ!ドッ!と強く脈打ち、一瞬クラッとしました。
お風呂からすぐ出て様子を見ましたが、その日は同じ症状が出ることはありませんでした。
長風呂でのぼせたのかもしれないな~、と思ってその時は気にも留めませんでした。
しかしそれから数日以降、
普段の生活の中でも、ときどき心臓の鼓動が急に強くなるようになりました。
最初は一日のうち1回か2回程度だったと思います。
しかし、お風呂の日から数週間経って、会社でデスクワークをしていた時に、状況が今までと違うことに気づきました。
静かに座っていたから気づいたのだと思いますが、
これは1回2回ではありません、
それこそ数分に1回、脈拍のリズムがしょっちゅう乱れて、ドキドキ言ってるではありませんか…!
くしゃみ、鼻水、咳など、風邪の諸症状なら甘んじて受け入れる私ですが、
心臓がどうやらうまく動いていない?
しかも徐々にその頻度が上がっている。。
今まで意味するところを正確にわかっていなかったし、わかる必要も今のところないだろうと思っていた「動悸」という症状、こいつがジワジワと現れてきたのです。
流石に怖くなってきた私。
翌日、急きょ休暇を取って、近所の循環器内科に行きました。
典型的近所のお医者さんといった風情の、先生1人でやっている病院でしたが、
診療開始の9時に行ったにも関わらず、待ち時間は驚異の3時間…((('-')))
患者さんは9割おじいちゃんおばあちゃんでした。20代私1人、次が飛んで50代、という感じです。
アラサー的には、チェーンの飲食店で導入されてるような、スマホで診察予約とか、スマホで待ち時間確認できるとか、あのシステム欲しいなと思いました。
受付のために朝早くから家出て行く労力が惜しいですよね、、まぁメインの年齢層を考えると致し方ないのでしょうか。
幸い、受付に声かければ待ち時間中に外に出ててもOKなところでしたが、初めて行く病院だったので、なんとなく図々しくお出かけすることに気が引けてしまい、じっと待ってました。
おかげ様でハードカバーの小説半冊読めました。ありがとうございました。
ちなみにこの間も、何度も強い脈打ちがありました。
12時過ぎ、やっと診察の順番が回ってきました。
先生に症状を伝えて、まずは聴診器で心臓の音を聞いてもらいました。
「…脈の乱れがありますね。」
おおおおやっぱり?というのに合わせて、若干テンションがあがりました。
健康診断の内科検診でも必ずやられる聴診、20年間ひっかかたことありませんでしたが、異常が見つかることが本当にあるんですネ☆
ネ☆じゃねーよ!ってことで、詳しく調べることになりました。
まず採血。試験管3本分採られました。
ちなみに右腕失敗されて内出血(3週間ぐらいなかなかグロい状態だった)、
左腕は針刺したところと間違えてホクロの上に絆創膏貼られた結果、プチ流血騒ぎになりました。
看護師さんのおっちょこちょい加減が、この後の検査に悪影響を及ぼさないか心配になります。。
その後、心電図を3分程度取り、胸部のレントゲン撮影をしました。
しばらくして、再び先生とご対面。
レントゲン結果、心臓の大きさや外観は問題なさそう。
ただ、心電図については、脈が一定のリズムを刻まず、早まるところ、いわゆる不整脈が度々見られるとのこと。
「これは一日のうち、どういう時に出るのか、どれぐらいの頻度で出ているのか、 投薬すべき症状なのか、詳しく調べる必要がありますね。」
ここで、わたしの心臓の動きを、一日の行動と関連づけて調べるために、ホルター心電図というものを付けることになりました。
シールのような電極を胸に貼られて、腰にポケベルのような機械を取り付けられました。
なかなか面白い状態でしたが、写真を撮るわけにはいかんので、iPhoneのメモアプリでスケッチしときました。
スケッチ使いこなせてない。
気になる人は「ホルター心電図」でググってください。
これで24時間過ごして、動悸や息苦しさを感じたら、腰の機械のイベントボタンを押します。
また、一日の行動を分単位でメモで記録します。これは手書き。
この機械のデータとメモを合わせて、心電図と行動・自覚症状の相関が記録できるというわけです。
この日、友人と夕食を食べる約束をしていました。
お医者さんからは「普段通りに過ごしてください」と言われていたので、遠慮なく出かけました。お酒もちょっとだけ飲みました。(会社休んだくせに!わるいやつ)
会食中もちょこちょこ動悸が出るので、ボタンを押したいんですが、ホルター心電図のイベントボタンは押すと「ピー」と音が鳴るんですよね。
なので友人には、突然私からピーピー怪しげな音が発せられること、また、その経緯を一応説明しときました。
結構ポップに語ったものの、当然いたく心配されました。ごめんなさい。。
さて翌日、 ホルター心電図を外すのに再度病院に行くため、会社はまた午前休暇にしました。
この日は待ち時間無しで対応してもらえるとのことだったので、診察開始時間に合わせて行く必要はありません。
休みの日は朝9時まで寝ている私、この日も遠慮なく寝ていました。
起きてから「9時まで寝てるって言ったらお医者さんに怒られるかな…」と不安になりました。正直に行動記録には書きましたが。
ホルター心電図、また血液検査からの診断結果を、後日聞きに行きました。
端的にまとめると、こんな感じでした。
・一日打ってる脈拍のうち、11%が不整脈。
・不整脈は、一定のリズムよりちょっと早めに出るタイプ。
・不整脈は行動に関わらず一日中起きている。
・ドキドキを感じるのは不整脈が出てる時と同調。
・不整脈の心電図波形は、正常な脈のものと同じ。
→静脈から血が戻りきってない時に心臓が動いてしまうので、その次の拍動で普段よりたくさんの血が送られるのを、動悸として感じる。
ただ、リズムが乱れるだけで波形が同じタイプの不整脈は、危険度が低く、本人が気にならなければ放置していい。
心配なら薬で抑えることもできるけどね。
診断名は「単源性多発性心室性期外収縮」だそうです。
不整脈は、採血失敗されたドキドキのせいではなく、明らかに私の中にあるものでした。
10回のうち1回となかなか頻繁に脈が乱れているものの、驚いたのは、ほったらかしていい、ということ。
実際、病院行く直前は、動悸と合わせて若干の息苦しさと熱っぽさも感じていたのですが、これも私の不安感由来だったようです。
(ちなみに9時まで寝てた件はスルーでした。)
血液検査も異常なかったし、余計なものを体に入れることはないだろう、
ということで、薬は飲まないで、不整脈の様子が変わってきたらまた診てもらうことにして、この件はクローズさせました。
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今日も元気に不整脈打ってます。
気にすんな!とは言われてもやっぱり気になりますが、病院行く前の不安感はないです。奥歯に物が挟まってるのに近い感覚でしょうか。
結果的にはほっといていい不整脈でしたが、
仕事休んででも病院行ったのはよかったと思います。
私はたまたま問題ないやつでしたが、命に関わる不整脈の可能性もあったわけですし、
何より、問題ないということをすぐ明らかにできたのが精神衛生的によかったと思います。
どんな種類でも、不安な気持ちっていうのは、あらゆるパフォーマンスを落としますからね。実際、息苦しいとか、生活に支障きたしかねない症状は不安感由来でしたし。。
ということで、
風邪以外の変な症状が長らく続いてるみなさま、
是非さっさか病院に行きましょう…!
ただし、循環器内科など、おじいちゃんおばあちゃんが多いところにかかるときは、スマホ以外の待ち時間の使い方を事前に考えて行くことをオススメします。。
今どきの病院はどこもこんな混み具合なのかもしれませんが。